平成30年度農作物病害虫発生予察情報
発生予報
第2号(5月予報)
発表日:平成30年4月25日 岩手県病害虫防除所
Ⅰ 情報の要点 1 水 稲
◎ 育苗期の細菌病類はやや多の予報です。引き続き適切な温度・水管理を心がけましょう。また、 プール育苗において中途半端な湛水深は、病害発生の原因となりますので注意してください。 2 麦
◎ 赤かび病はやや多の予報です。赤かび粒および毒素の混入を防止するため、抵抗性「やや弱」の 品種「ゆきちから」では開花期と開花 7~10 日の2回、薬剤防除を実施しましょう。また、その後も 降雨が続く場合は追加防除を実施しましょう。
3 りんご
◎ 果樹カメムシ類はやや多の予報です。越冬成虫の飛来は落花期前後から多くなるので、この時期 から特に注意して観察しましょう。
4 ねぎ
◎ ネギコガはやや多の予報です。第1世代のふ化が認められているので、圃場の観察に努め、幼虫 による加害がみられる場合には薬剤防除を実施しましょう。
5 りんどう
◎ リンドウホソハマキの発生時期はやや早い予報です。今後発行する情報を参考としながら、適期防 除に努めましょう。
Ⅱ 農薬の安全使用
1 農薬の使用にあたっては、他作物や周辺環境に影響が及ばないように十分配慮し、対策を講じましょ う。
2 水稲育苗ハウスで後作に野菜等を栽培する場合は、農薬が土壌に残留しないよう、箱施用剤の処理を ハウス外で行うか、ハウス内では無孔のビニールシートを使用するなどの対策をとりましょう。
【利用上の注意】
本資料に掲載した農薬は、平成 30 年4月 11 日現在の農薬登録情報に基づいて作成しています。 ・農薬は、使用前に必ずラベルを確認し、使用者が責任を持って使用しましょう。
・農薬使用の際には、(1)使用基準の遵守(2)飛散防止(3)防除実績の記帳 を徹底しましょう。 【情報のお問い合わせは病害虫防除所まで】 TEL 0197(68)4427 FAX 0197(68)4316
Ⅲ 1ヶ月予報(4 月 21 日~5 月 20 日、仙台管区気象台、4月 19 日発表)
向こう1か月の出現の可能性が最も大きい天候と、特徴のある気温、降水量等の確率は以下のとおりです。 1週目(4/21~27) 期間のはじめは晴れますが、その後は曇りで雨の降る日があるでしょう。 2週目(4/28~5/4) 東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
3週目(5/5~18) 東北太平洋側では平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
<1か月の平均気温・降水量・日照時間>
<週別の天候>
水稲病害 1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生 時期
発生量 ・ 感染量
予 報 の 根 拠
細菌病類 (もみ枯細菌病) (苗立枯細菌病)
(育苗期) やや多 (1)育苗施設の巡回調査(4/18~20)では、発生は確認されなかった。(±) (2)効果のある種子消毒剤が広域で使用されている。(±)
(3)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。(+) 苗立枯病
(ムレ苗 含む)
(育苗期) やや少 (1)育苗施設の巡回調査(4/18~20)では、発生量は少なかった。(-) (2)苗立枯病を対象とした防除が省略されている。(+)
(3)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。(-) ばか苗病 (育苗期) 並 (1)前年の本田での発生量は平年並。(±)
(2)育苗施設の巡回調査(4/18~20)では、発生は少なかった。(±) (3)効果のある種子消毒剤が広域で使用されている。(±)
いもち病 (育苗期) 並 (1)前年の穂いもちの発生量は平年並であることから、罹病わら・籾殻 等の伝染源量も平年並にあると考えられる。(±)
(2)効果のある種子消毒剤が広域で使用されている。(±) 記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント 【共通事項】
(1)育苗期の病害対策として、適切な温度・水管理を心がける。
(2)プール育苗における中途半端な湛水深は、病害発生の原因となるので注意する。湛水深は2葉目が出始め たら培土表面より上となるよう管理し、ひたひた水となることは避ける。
【細菌病類】
(1)緑化~硬化期の高温(30℃以上)は発生を助長するので、適正な温度管理に努める。 (2)発病苗はすぐに処分し、本田に移植しない。
【苗立枯病】
(1)ハウス内温度が低く、乾燥や多湿が繰り返されると発病が助長されるので、特に夜間のハウス内温度に注 意するとともに、過かん水を避ける。
<苗立枯病の発生しやすい条件>
○ピシウム属菌(ムレ苗):育苗期間中の低温(4℃以下)、pH5.5 以上の床土、池・河川水の利用 ○フザリウム属菌:低温による生育停滞、過かん水と過湿(プール育苗での低水位も該当) ○トリコデルマ属菌(青カビ):高温条件下(30℃前後)で生育旺盛、pH5.0 以下・乾きやすい床土 【ばか苗病】
(1)育苗中の発病苗は抜き取り、焼却するか土中に埋める。 【いもち病】
(1)覆土をていねいにおこない、籾を露出させない。かん水等で露出した籾にも注意する。 (2)稲わら・籾殻は伝染源になるので、育苗施設内やその周辺に放置しない。
(3)例年早期発生・多発生する地域において、生物農薬による種子消毒を実施した場合には、育苗期防除(薬 剤かん注処理)を実施する。
3 防除上の留意事項
水稲虫害
1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生 時期
発生量 ・ 感染量
予 報 の 根 拠
イネミズ
ゾウムシ
本田侵入
盛期
並
やや少 (1)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。
(2)前年の発生量は、平年よりやや少なかった。(-)
イネドロ
オイムシ
本田飛来
時期
やや早
並 (1)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。
(2)前年の発生量は、平年並であった。(±)
記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント
【イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ】
(1)両害虫ともに、前年箱施用剤による一斉防除を行った地域、および前年少発生の地域では、防除は不要で
ある。
(2)前年に多発した圃場では、移植時に箱施用剤による防除を行うか、イネミズゾウムシでは成虫侵入盛期、
イネドロオイムシでは産卵盛期に発生状況を調査し、防除要否を判断する(表1)。
(3)薬剤防除を実施しない場合は、前述の時期に同様の調査を行い、翌年の防除要否を判断する(表1)。
【斑点米カメムシ類】
(1)アカスジカスミカメ越冬世代幼虫のふ化盛期に合わせて、地域一斉に増殖場所である水田畦畔、水田周辺
の牧草地、雑草地、農道の草刈りを行う。その後もイネ科植物が出穂しないような管理を心がける。
(2)草刈りの実施適期は、平年、県中南部が6月上旬、県北、山間部は6月中旬であるが、気象経過により変
動するため、防除速報(5月20日頃発行予定)を参考にすること。
病害虫名 判定および防除時期 判定方法 当年の要防除水準 翌年の要防除水準
イネミズ
ゾウムシ
成虫本田侵入盛期
県中、南部:5月下旬~6月上旬
県北、山間部:6月中旬
畦畔から2m 程
の場所から水田
中心に向かって
連続 25 株調査
(水面下の株元
まで見る)
成虫数
8頭以上/25 株
成虫数
3頭以上/25 株
イネドロ
オイムシ
産卵盛期
県中、南部:6月上旬
県北、山間部:6月中旬
卵塊数
13 卵塊以上/25 株
卵塊数
麦病害
1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生 時期
発生量 ・ 感染量
予 報 の 根 拠
うどんこ病 - 少 (1)前年の発生量は、平年並に少なかった。(-)
(2)耐病性の強い品種が、広く作付けされている。(-)
(3)向う1ヶ月(4/21~5/20)の気温は平年より高く、降水量はほぼ平
年並の予報。(±)
赤かび病 やや早 やや多 (1)向う1ヶ月(4/21~5/20)の気温は平年より高い予報であり、
出穂期が早まる見込み。
(2)前年の発生量は、平年より多かった(+)。
(3)赤かび病抵抗性「やや弱」品種(ゆきちから)の作付けが増加して
いる(+)。
(4)向う1ヶ月(4/21~5/20)の気温は平年より高く、降水量はほぼ平
年並の予報。(±)
赤さび病 - やや少 (1)前年の発生量は、平年よりやや少なかった。(-)
(2)向う1ヶ月(4/21~5/20)の気温は平年より高く、降水量はほぼ平
年並の予報。(±)
記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント
【うどんこ病】
(1)前年及び既に発生が見られた圃場では、防除を実施する。
(2)防除時期の目安は、穂ばらみ期及びその7~10日後である。
【赤かび病】
(1)赤かび病菌は、開花した穂に感染する。このため、開花期の防除が最も効果的である。ナンブコムギ、銀
河のちからは、開花期の1回防除で効果が得られる。ゆきちからは、開花期と開花7~10日後の2回防除が
必要である(表1)。
(2)開花期以降に曇雨天が続く場合、ナンブコムギ、銀河のちからは1回目散布の7~10日後に、ゆきちから
は2回目散布のさらに7~10日後に、追加防除を実施する(表1)。
表1 小麦主要品種の防除適期
【赤さび病】
(1)前年及び既に発生が見られた圃場では、防除を実施する。
(2)防除適期は、発病が見られた時、及びその7~10日後である。
(3)下葉からまん延するので、下葉にも十分薬液がつくように散布する。
3 防除上の留意事項
(1)同一薬剤の連用又は同系薬剤の連用は、耐性菌の生じる恐れがあるので、効果の高い薬剤を輪番で使用す
る。
開 花 期 1 回 目 散 布 の 7 ~ 1 0 日 後 ( 1 回 目 散 布 ) ( 2 回 目 散 布 ) ナ ン ブ コ ム ギ
銀 河 の ち か ら
ゆ き ち か ら や や 弱 必 須 必 須 状 況 に 応 じ て 追 加 散 布 2 回 目 散 布 の 7 ~ 1 0 日 後 品 種 名
防 除 適 期 赤 か び 病
抵 抗 性
りんご病害
1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生 時期
発生量 ・ 感染量
予 報 の 根 拠
モニリア病
(実ぐされ)
早 並 (1)りんごの生育は、平年よりも早い。
(2)前年の巡回調査において、一部の園地で発生が確認された。(±)
黒星病 - 並
(平年少発生)
(1)前年の巡回調査において、一部の園地で発生が確認されたが、近年
発生が少なく、越冬伝染源量は少ない。(-)
(2)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は平年より高く、降水量はほぼ
平年並の予報。(±)
赤星病 - やや少 (1)近年の発生は、一部園地で見られるが全般的に少ない。(-)
うどんこ病 - 並 (平年少発生)
(1)近年の発生は、一部園地で見られるが全般的に少ない。(-)
斑点落葉病 やや早 やや多 (1)りんごの生育は、平年よりも早い。
(2)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は平年より高く、降水量はほぼ
平年並の予報。(+)
腐らん病 - 並 (1)4月中下旬の巡回調査では、発生園地率は平年並であった。(±)
(2)前年の巡回調査において、発生園地率は平年並であった。(±)
記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント
【共通事項】
(1)5~6月は、斑点落葉病や褐斑病をはじめとする多くの病害の防除適期である。防除薬剤の散布間隔が空
きすぎないように注意するとともに、降雨前の予防散布を心がける。
(2)りんごの生育がかなり早まっているので、落花期以降の散布スケジュール(特別散布等)の検討を行う。
【モニリア病】
(1)近年本病が発生した園地では、園地を良く確認し、葉ぐされや実ぐされを見つけしだい摘み取る。開花直
前散布までに葉ぐされを見つけた場合は、直ちにアンビルフロアブル又はオンリーワンフロアブルを散布し、
葉ぐされの病斑拡大(花ぐされ)を防ぐ。
(2)実ぐされの発生が心配される園地では、満開時にトップジンM水和剤を特別散布する。なお、ミツバチを
導入している園地では散布前に巣箱を撤去する。
【黒星病・赤星病・うどんこ病】
(1)開花直前のEBI剤散布により防除することができる。開花期間中降雨が続く場合や、前年黒星病の発生
がみられた園地では、落花期にもEBI剤を散布する。
【斑点落葉病・褐斑病・黒点病】
(1)例年問題となる病害に合わせて、落花期~落花 30 日頃(幼果期)までの定期散布剤を選択する。
【腐らん病】
(1)罹病枝は開花期頃が最も発見しやすいので、園地をよく見回り、病患部の早期発見、早期処置に努める。
(2)腐らん病は、発生樹に隣接する樹に次年度も発生する傾向があるので、特に発病歴のある樹およびその隣
接樹は注意して観察する。
(3)枝腐らんや胴腐らんは見つけ次第、剪除や削り取りを行い、切り口や削り取り部に薬剤を塗布する。6月
以降、病患部からの胞子飛散が多くなるので、遅くとも5月中には処置を完了する。また、剪除した枝や削
りんご虫害
1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生
時期
発生量
・
感染量
予 報 の 根 拠
ハマキムシ類 やや早 並 (1)基準圃場のミダレカクモンハマキのふ化時期は、平年よりやや早い。
(2)4月中下旬の巡回調査での発生は、確認されなかった。(-)
(3)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。(+)
リンゴハダニ やや早 やや多 (1)基準圃場のふ化開始時期は、ほぼ平年並。(±)
(2)3月下旬から4月上旬の巡回調査での越冬卵の寄生園地率は、平年並
だった。(±)
(3)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。(+)
ナミハダニ - 並 (1)4月中下旬の巡回調査での発生園地率は、花叢葉、下草ともに平年よ
り低かった。(-)
(2)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。(+)
果樹カメムシ
類
- やや多 (1)クサギカメムシの越冬量調査では、越冬量は例年より多い。(+)
(2)本年のスギ・ヒノキの花粉飛散量(実測)は、例年よりやや多い。
(±)
記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント
【ハマキムシ類】
(1)落花期にハマキムシ類、アブラムシ類等を対象に有機リン剤を散布する。
(2)訪花昆虫導入園では、それらに影響のないIGR剤やBT剤、ジアミド剤を用いる。
【ハダニ類】
(1)リンゴハダニの発生が多い園地では、落花期にサンマイト水和剤、ピラニカ水和剤、バロックフロア
ブルで防除を行う。なお、粘着くん水和剤またはアカリタッチ乳剤の2回散布は、ナミハダニにも有効
であることから、ナミハダニが花叢葉に見られた場合、こちらを選択する。
【果樹カメムシ類】
(1)越冬成虫の飛来は、落花期前後から見られることが多い。今年は越冬量が多い地域もあるので、例年
発生の見られる園地では、この時期以降特に注意して観察を行う。
(2)飛来観察は、果実が餌となる周辺部の樹木(サクラ、クワ、キリ等)や防風ネット等も併せて随時行
う。
(3)大量の飛来が確認された場合は、ただちに効果の高い薬剤を特別散布する。
(4)園地への飛来状況や発生量の予測等について、今後発表する情報に注意する。
【モモチョッキリゾウムシ】
(1)前年被害が目立った園地での落花期の防除薬剤は、効果の高い合成ピレスロイド剤を選択する。
3 防除上の留意事項
(1)養蜂活動が行われている地域で殺虫剤を散布する場合は、養蜂家と協議の上、散布時期を事前に通知
するなど、ミツバチへの危害防止に努める。
ねぎ
1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生 時期
発生量 ・ 感染量
予 報 の 根 拠
ネギコガ 第1世代 成虫
早
やや多 (1)越冬ねぎ圃場における第1世代のふ化時期は、平年より早かった。 (2)前年秋期の発生量は、平年より多かった。(+)
(3)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。(+) 記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント
【ネギコガ】
(1)第1世代のふ化が認められているので、圃場の観察に努め、幼虫による加害が見られる場合には有機リン
剤等を散布し、防除する。
(2)有効積算温度から推測される第1世代成虫の羽化始期は、県中南部では5月下旬~6月上旬、県北部では
6月上旬~中旬と推察される。
(3)合成ピレスロイド剤は成虫の羽化盛期前~盛期、有機リン剤は羽化盛期~盛期後の散布で効果が高い(平
りんどう
1 予報(5月)の内容
病害虫名
発生
時期
発生量 ・
感染量
予 報 の 根 拠
リンドウ
ホソハマキ
やや早 やや少 (1)向こう1ヶ月(4/21~5/20)の気温は、平年より高い予報。
(2)前年秋期の発生量は平年より少なかった。(-)
記号の説明 (++):重要な多発要因、(+):多発要因、(±):並発要因、(-):少発要因、(- -):重要な少発要因
2 防除のポイント
【リンドウホソハマキ】
(1)まだ残茎が見られる圃場では、越冬世代成虫発生時期(県中南部で平年5月下旬から)までに残茎処理を
徹底する。処理の際は、できるだけ根元(地際部)まで残さないようにする。また、集めた残茎を圃場内に
放置すると発生源になるので適切に処理する。
(2)越冬世代羽化盛期は年次によって前後することから、防除時期については今後の情報を参考にする。
(3)重点防除対象は第1世代の卵、幼虫であるので、成虫または食害痕(図1、2)が認められたら薬剤を散
布する。
(4)フェニックス顆粒水和剤およびディアナSCは、越冬世代羽化盛期とその 10 日後の2回散布すると効果が
高い(平成 26 年度試験研究成果参照)。
(5)前年、アディオンフロアブルを使用しても被害が目立つ圃場では、上記薬剤によって防除する。
(6)産卵の大部分は葉裏に行われるので、下位葉の葉裏までしっかり薬剤がかかるよう、丁寧に散布する。
(7)茎部に食入後の幼虫は薬剤防除が難しいため、生長部の被害(図2、3)を見つけたら折り取り、土中に
埋めるなどして処分する。
図2 生長部の食害痕 図3 生長部の被害